往年の愛車でもう一度、旅をしてみませんか?

当店ではツーリング車のオーバーホールを主力業務の一つとしています。ツーリング車といっても自転車には変わりはないので、前後のハブやボトムブラケット、ペダルなどの回転部を点検、ベアリング交換してグリスアップすることはごく普通です。また、ワイヤーやチェーンなどの消耗品は、少しでも性能の良い、現代のものに置き換えるのがオススメです。数十年を経て再び自転車ツーリングを再開しようという方なら、現在の脚力や走り方に合わせて、パーツを変更してもいいでしょう。

 

問題となるのは年代物のツーリング車、そして名車アルプスのように独自の設計・機能を持ったパーツを使用した自転車です。30年以上も前の部品は入手がかなり難しくなっていますが、当店では互換性があるスモールパーツなどを常時在庫するよう努めています。26×1・3/8のWOタイヤ、泥除け分割小物、マファック・クリテリウムをチューンナップさせるブレーキシューなど、愛車の性能を以前よりアップさせる当店のオーバーホールを、ぜひお試し下さい!

オーバーホール例:35年が経過した「アルプス」

今回のオーバーホールのポイント(自転車の状態により異なります)

ハンドルバーは体格や乗り方の変化に合わせて少し幅広のものに交換し、合わせてブレーキレバー、バーテープも新調しました。ヘッド小物の交換部品も完備しています。

ダウンチューブには大きなキズがありましたが、クルマ用のタッチアップペイントで近い色のものを探し、若干の補修をしました(フレームを塗り替えた方がよりキレイに仕上がります)。ラチェットが故障していたシフトレバーは現行のダイアコンペのものに交換しました。


今回のオーバーホールの最大の理由だったリアディレーラーの変速不良は、奇跡的に正規仕入れしたサンプレックス・プレステージに交換することで修理しました。現行のリアディレーラーに置き換えることも検討しましたが、サンプレックスのリアディレーラーにはアルプスオーナーの思い入れもあるようです。

マファック関連のオーバーホールは、経験の長いサイクリストでさえ驚くほどのチューンナップが可能です。ブレーキの効きや引きの重さを改善したい方も、ぜひご相談下さい。


オーバーホール例:50年が経過した「アルプス」

Wさんが大学に合格した年にお婆ちゃんに買ってもらったというアルプスは、ちょうど50年の時を経て当店に持ち込まれました。塗装を剥離してみると錆が進行してしまって部分的にはかなり薄くなっていましたが、当店には珍しいフル・レストレーションで蘇りました。

アルプスのオーバーホール例その3

1993年製アルプスのオーバーホール。オーナーのNさんは塗り替えを希望されず、またコンディション的にも塗り替えるほど塗装は傷んでいなかったので、通常のオーバーホール作業となりました。使えるものはもちろん再利用しますが、例えばハンドルやステムなどは加齢とともにポジションが変わっている場合もあり、アルプス刻印入りの日東・パールステムを使って調整ができます。

アルプスのオーバーホール例その4

1982年製のアルプス・クイックエース。オーバーホールと塗り替え、いくつかのパーツの更新を行いました。

アルプスのオーバーホールその5

1985年製のアルプス・クライマー。オーバーホール作業の中で、当時廉価なFDだったサンツアー・VXが錆はあるものの今でも使用可能であることに感動します。消耗品を交換し、まだまだ走れます。

工賃についてはコチラをご覧ください。